新型コロナウイルス対策　コンタクトレンズとメガネどちらが良い？

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス（COVID-19）。
日本でも各地でお花見などの宴会をはじめ、不要不急の外出に関して自粛を呼びかけるなど、感染拡大を防ぐ動きとなっています。
マスクや消毒用アルコールなどの品切れが目立ち、感染対策も十分にかなわない状態が続いています。
飛沫感染を防ぐためにマスク着用などの咳エチケット、手指の洗浄・消毒など気を付けるよう言われていますが、目に関してはどうでしょうか。
今回はそのあたりについてお話していきましょう。

新型コロナウイルスは目からもうつる？

中国・武漢市で3月の3日、9日と同じ病院の眼科医が新型コロナウイルスで亡くなっていたことが分かっており、同病院では眼科医が相次いで新型コロナウイルスに感染している。
武漢市で調査を担当していた肺炎対策専門委員会の一人が新型コロナウイルスに感染したが、N95を着用していたという。
そこで、中国・吉林大学眼科のCheng-Wei　Lu氏らが、目が保護されていなかったことに着目。
世界5大医学誌でもある「The Lancet（2月6日）に「新型コロナウイルスは鼻や口の粘膜だけでなく、目からも感染しうる」と発表。
「むきだしの臓器」とも言われる目。
「呼吸器症状を引きおこすウイルスを含む飛沫や体液は、結膜上皮を容易に汚染しうる他、目合併症や呼吸器症状を引き起こす可能性がある」と指摘されている。
つまり、新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザなども含む「呼吸器症状を引きおこすウイルス」は目からもうつることがありえる、と言われています。

新型コロナウイルス対策はメガネが良い？

ウイルスに感染するには大きく分けて、咳やくしゃみ、また近距離での会話などでも起こる「飛沫感染」と、ウイルスのついた手などで目や口などの粘膜に触れることで起こる「接触感染」があります。
日本眼科学会、日本眼科医会は、新型コロナウイルスによる結膜炎の感染予防のために、「手で目を直接触らない」といった対策が有効と発表されました。
コンタクトレンズの場合、レンズが直接目に触れるため、着脱の際に粘膜から感染するリスクがあり、またメガネをすることで、無意識に目を触ってしまうようなことも防げるとして、ウイルス対策としてはメガネが推薦されることが多く感じます。
「飛沫感染」対策としても、メガネがガードしてくれるので、コンタクトレンズ装用者も伊達メガネなどを併用すると良いといわれています。
花粉症対策用などしっかりと覆うタイプのメガネもありますが、ウイルスは飛沫感染で、花粉などと異なり空気中から直接目に入るわけではないので、通常のメガネでも有効といわれます。

それでもコンタクトレンズをつけるなら

メガネが良いと言われても、お仕事やお出かけなど、どうしてもコンタクトレンズを使いたい日、使わなければならない日もありますよね。
そういった時、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

まずは手洗い

コンタクトレンズ装用者にとっては、日ごろから目のトラブルや感染症を防ぐためにも必ず気を付けてほしい手洗い。
ハンドソープなどで15秒以上洗うことが望ましいとされています。
また流水でしっかりと洗い流すことで、手指についたウイルスや菌を取り除き、感染を防ぐことに繋がります。
また速乾性の消毒用アルコールで手指をしっかりすり合わせることで、より効果的な予防が期待できます。

毎日清潔なワンデータイプがおすすめ

コンタクトレンズ装用に際して、重要なコンタクトレンズのケア。
ウイルスや菌、汚れなどはパッと見て肉眼で見えるものではないので、やはり不安が残りませんか？
ワンデータイプなら毎日新しいパッケージを開けるので、ウイルスなどがついていない清潔なコンタクトレンズを装用できます。
普段は2ウィークや1マンスなどケアが必要なレンズを使っている方も、ウイルスが流行っている期間だけワンデーに変えるのもおすすめです。
2ウィークや1マンスなどを利用される方は、やはり毎日のケアがとても重要になってきます。
花粉などの場合も、いきなりレンズをこすり洗いをしてしまうと、むしろレンズに塗り広げるようなことになることもあります。
なので、まずはしっかりとレンズを「すすぎ洗い」してから、丁寧に「こすり洗い」、またしっかりと「すすぎ洗い」をしてください。
レンズケースも毎日ちゃんと洗浄して乾かし、定期的に新しいものに交換してください。

今回は新型コロナウイルスをはじめとした、ウイルスなどとコンタクトレンズやメガネについてお話させていただきました。
コンタクトレンズはウイルスに関わらず、大小様々なリスクを伴います。
しかしコンタクトレンズならではのメリットもとてもたくさん。
日ごろから気を付けて上手に付き合っていくことが大切ですね。